2013年04月14日

微生物でゴミ中の有機物を分解しエネルギー源とする掃除ロボットLimbo

掃除用品を販売するCasabella社が創立25周年を記念して発表したコンセプトロボットです。

2013年3月2〜5日にシカゴで開催された展示会International Home + Housewares Showに出展されました。

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ゴミを燃料に自家発電するロボットですが、発電の方法が、ちょっと凝っています。
 
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まず、嫌気性の微生物が、糖分を分解して、電子と水素イオンを作ります。

微生物燃料電池(MFC: Microbial Fuel Cell)は、陰極で電子を回収し、陽極で酸素と水素を化合させます。
このロボットが使っているのは、微生物燃料電池とよく似た微生物電解セル(MEC: Microbial Electrolysis Cell)という技術です。
嫌気性の微生物を使って、電子と水素イオンを生成し、陰極で電子を回収するところは同じですが、電極間に少しだけ電圧をかけることで、正極で水素ガスを発生させます。この水素ガスを集めて、燃料電池で発電します。理論的に、0.41Vの電圧があれば、水素イオンから水素ガスを生成できます。微生物が0.2〜0.3Vの電圧を生成するので、あと0.2V程度の電圧をかければ水素ガスが出ます。普通に水を電気分解するときには1.8Vの電圧が必要なので、それよりもずっと少ないエネルギーで水素ガスが作れます。
0.2Vの電圧は、燃料電池からの発電でまかないます。
ペンシルベニア州立大学で研究されている技術で、日本では広島大学などでも研究されています。
 
 
 
このロボットは、まだコンセプト段階で、実用化までには相当時間がかかるでしょう。というか、本気で実用化しようとしているか不明です。この発電方式を使うのは、下水処理場などの方が向いています。

日本語の翻訳記事が、4月1日に出ましたが、エイプリルフールネタというわけではありません。。。
 
参考情報:
Casabella Cleaning Robot Concept by Elliot Cohen
(Tuvie)
Microbial Electrolysis Cell Research
(ペンシルベニア州立大学ウェブサイト)
ルンバを食うか!?ルンバの上位互換機「Limbo」
(2013年4月1日、Appgiga)
ルンバを食うか!?ルンバの上位互換機「Limbo」
(2013年4月1日、アメーバニュース)

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posted by 竹内敬治 at 22:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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