2013年03月03日

アフリカのマラウイ共和国で、発電する調理ストーブの実証実験が行われる

アイルランドのダブリン大学トリニティカレッジ(TCD: Trinity College Dublin)の研究者が、アフリカのマラウイ共和国で、発電する調理ストーブの実証実験を行いました。
熱電素子で発電するこの低コストのストーブは、ルーラル地域の女性グループが組み立てます。

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世界には、バイオマス(主に木)を主たるエネルギー源にする人が、約25億人います。2050年には、この人数が50億人にまで増えるそうです。

この、バイオマスを主たるエネルギー源にする人たちの半数は、電力網にアクセスできません。
熱電発電ストーブが普及すれば、ストーブで調理をしながら、携帯電話やLEDランタンに充電できるようになります。

熱電発電ストーブは、発電した電力でファンをまわして、自分自身を冷却します。これによって、熱電発電器(TEG)の電極間に温度差を維持し、発電量を確保します。

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回路図は、以下のようになります。
 
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DCファンを回して電力を消費しますが、ファンを回す方が、利用可能な電力は増えます。
 
発電した電力の消費割合を下のグラフに示します。
  
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ファンで消費される電力は、発電量の13%だけです。発電量の61%はバッテリー(リチウムイオン電池)に充電されます。

熱電発電ストープの発電量は、最大約6ワットで、平均すると3ワット程度です。
1時間調理すると、3Wh発電できますので、携帯電話やLEDランタンの充電には十分な能力があります。
 

現地の女性が組み立てる低コストの発電発電ストーブは、携帯電話の普及が進むアフリカなどの発展途上国を中心に、億単位で普及する可能性があります。熱電発電の大きな潜在市場です。


参考情報:
The μPower stove generator
(Trinity College Dublin)

Energy Researchers at Trinity, Engineer a Generator that provides Electricity from Cooking to Homes in Rural Malawi
(2013年2月25日、Trinity College Dublinプレスリリース)

Small scale electricity generation from a portable biomass cookstove: Prototype design and preliminary results
S.M. O’Shaughnessy et. al., Applied Energy, Volume 102, February 2013, Pages 374-385
 

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posted by 竹内敬治 at 21:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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