2012年08月19日

静電気で発電

二つの物質をすり合わせると、静電気(摩擦帯電)が生じます。
 
ジョージア工科大学のZhong Lin Wang教授らのグループは、
この静電気を利用して発電するデバイスを開発しました。
 
tribe.jpg
発電デバイスは、デュポン社のカプトンフィルムとアクリル樹脂(PMMA)の間に、ポリマーのスペーサで隙間をあけた構造です。
押さえたり離したりすることで、静電容量が変化して発電することができます。
 
tribe2.jpg
上の図では省略されていますが、PMMA表面には、ナノワイヤが形成されており、摩擦がおきるようになっています。
 
原理的には、エレクトレット発電と似ていますが、カプトンとアクリル樹脂との摩擦で帯電が生じますので、エレクトレットのように予め帯電させておく必要はありません。
また、エレクトレット発電では、上下の層が接触すると電荷が抜けてしまいますが、摩擦帯電方式では、接触しても問題ありません。
そのため、エレクトレット発電のような上下層を絶縁するメカニズムが必要なく、フレキシブルな材料を積み重ねるだけで発電デバイスを作れます。構造的にも、断然丈夫になります。
 
実験では、インピーダンスマッチング時に110マイクロワットの発電量で、発電密度に換算すると31.2mW/cm3になるとのこと。
 
構造が単純なため、非常に低コストで製造でき、フレキシブルな発電デバイスとして将来が期待されます。


エネルギー・ハーベスティング分野では有名な、ジョージア工科大学Zhong Lin Wang教授の研究です。


参考情報:
Triboelectric-Generator-Driven Pulse Electrodeposition for Micropatterning
2012810日、NANOLetters

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posted by 竹内敬治 at 21:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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