2011年10月23日

圧電発電とバイオ燃料電池のハイブリッド発電でインプラントデバイスの自立電源化を目指す

ジョージア工科大学のZhong Lin Wang教授らのグループは、ZnOの圧電素子とバイオ燃料電池とを、カーボンファイバ上に並べた発電素子を開発しました。
体内に埋め込むデバイスの自立電源にすることを目指しています。
   
fji87ytghjk Hybrid Nanogenerator Biofuel Cell Shakes Up and Sweetens, Prospects for Implantable Medical Devices
 
Zhong Lin Wang教授は、ナノワイヤを使ったエネルギー・ハーベスティング・デバイスの研究では有名です。
 
これまでに、ZnOのナノワイヤでの圧電発電や、ナノワイヤ上にバイオ燃料電池を作るなどの研究成果を発表してきました。
自立型ナノデバイスのための、ナノワイヤをベースにしたバイオ燃料電池 [2011/01/10 18:01]
ZnO(酸化亜鉛)圧電素子のナノワイヤーで作るパワーシャツ [2009/05/24 22:33]


今回の発電デバイスは、これらを組み合わせたハイブリッド発電デバイスです。

カーボンファイバの片側には、酵素(グルコースオキシターゼとラッカーゼ)を陽極・陰極にしたバイオ燃料電池、反対側には、圧電材料であるZnO(酸化亜鉛)と銀の電極を作っています。

バイオ燃料電池からは直流、圧電素子からは交流が発生するので、どういう回路構成になっているのか気になります。



人体や動物の体内では、光や温度差で発電することは難しく、エネルギー源となるのは、身体の動きや血流の動きを使った発電と、体内には普遍的に存在するブドウ糖(グルコース)を利用するバイオ燃料電池との、2つが有力です。
(注:そのほかに、胃酸を電解質に使った胃酸電池や、体外からのワイヤレス給電なども、エネルギー源としては利用可能です)
 
これら2つを組み合わせることで、より安定的に体内で発電できるようになるかも、というのは定性的には言えますが、現実的にどこまでハイブリッド化に意味があるのか、論文の本文(Nature)は読んでおらず判断できません。。。
1000本のファイバを束ねて測定して、ピーク出力が3.1V 200nAだったとのことですが、持続時間や平均出力、測定時に与えた振動やブドウ糖の濃度など諸条件が不明です。
 
Natureの論文読んだ方は感想聞かせていただけますと幸いです。


参考情報:
Hybrid Nanogenerator-Biofuel Cell Shakes Up and Sweetens, Prospects for Implantable Medical Devices
(2011年10月18日、medGadget)

Sugar and shake sensor power

Nature 478, 158 (13 October 2011) doi:10.1038/478158c
Published online 12 October 2011


Fiber-Based Hybrid Nanogenerators for/as Self-Powered Systems in Biological Liquid†

Angewandte Chemie International Edition
Article first published online: 28 SEP 2011
DOI: 10.1002/anie.201104197

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posted by 竹内敬治 at 21:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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