2011年07月10日

紙に印刷したアンテナで電波エネルギーを収穫して小型電子機器を動かす:ジョージア工科大学と東京大学の共同研究

2011年7月6日、IEEE Antennas and Propagation Symposiumで、ジョージア工科大学と東京大学のグループが、テレビ放送のUHF波(470-570MHz)からのRFエネルギー・ハーベスティングに関する研究発表を行いました。
写真は、インクジェットプリンタで印刷して作成したレクテナです。
Rectifying antenna 
 
2011年7月7日付の、ジョージア工科大学のリサーチニュースに、この研究についての記事が掲載されています。
(この記事には、東京大学の名前はありませんが、NEDOの名前は出ています)
 
7月6日の発表では、470-570MHz帯の電波からエネルギーを収穫するレクテナ(整流器付きアンテナ)についてのものでしたが、100MHz-60GHzの周波数の電波エネルギーを回収するレクテナの開発を進めています。

下の写真は、左がセンサーで、右が超広帯域のスパイラルアンテナです。いずれも、インクジェットプリンタで印刷して作っています。ウェアラブル・アプリケーションへの応用を目指しています。
Sensor and spiral antenna
 
ジョージア工科大学のManos Tentzeris教授(上の写真)らのグループと共同研究を進めているのは、東京大学の川原圭博講師らのグループです。
 
2011年5月に行われた情報処理学会研究報告の内容によると、東京タワーから 6.5km 離れた場所において、UHF波から収穫したエネルギーで無線センサーネットを作動させる実証実験を行い、40 秒に 1 回のデューティ比であれば、温度センサーから得た温度情報を無線送信するというタスクを連続実行できることを確認したとのことです。
 
紙やポリマーの上にインクジェットプリンタで印刷する(その後焼結する)という簡単な方法でデバイスを作成できます。現在使っている銀のインクを、より安価な材料に置き換えることができれば、より低コスト化が図れます。

 
参考情報:
Air Power: New Device Captures Ambient Electromagnetic Energy to Drive Small Electronic Devices
(2011年7月7日、Georgea Tech Research News)
紙に印刷する無線センサノード
(川原圭博他、情報処理学会研究報告 Vol.2011-UBI-30 No.2,2011年5月)
 
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posted by 竹内敬治 at 23:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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