2009年11月01日

モノのインターネット(IoT:Internet of Things)の電源としてエネルギー・ハーベスティング市場は拡大していく

最近、モノのインターネット(IoT: Internet of Things)への注目が高まってきています。

日本でいうところの「ユビキタスネット」とも通じるところがありますが、ターゲットはより明確です。
RFID技術などを使って、あらゆるものをインターネットに接続しようというものです。

欧州が言い始めた「モノのインターネット」は、中国も注目しており、国際標準化を目指す動きも活発になってきました。







モノのインターネットを実現するために必須の技術のひとつが、エネルギー・ハーベスティングです。膨大な数のモノをインターネットに接続する場合に、その電源を、交換が必要な電池に頼るわけにはいきません。

長期間、燃料補給や交換をせずに電力を供給し続ける技術として、周りの環境から集めたエネルギーを電力に変換するエネルギー・ハーベスティングは、最有力の候補です。

欧州委員会の報告書「Internet of Things in 2020 A ROADMAP FOR THE FUTURE」(2008年9月)でも、モノのインターネット実現に必要な技術の筆頭に、エネルギー・ハーベスト技術が挙げられています。

さらに、2009年6月に発表された報告書「Internet of Things An action plan for Europe」でも、R&Dテーマにエネルギー・ハーベスト技術が挙げられています。

欧州委員会の支援により、エネルギー・ハーベスト技術の開発や標準化の動きが加速されることが予想されます。


中国の動きも紹介します。
「人民網日本語版」2009年10月23日からの引用です。


 中国科学院無錫伝感網(インターネットオブシングス:IOT)工程センターの馬暁東氏は19日、「IOT(電子タグなどを用いて日常生活のさまざまなモノをインターネットに接続する技術)分野で世界の最先端を行く中国は、ドイツ、米国、英国など各国とともに、国際基準制定において主導的役割を果たすことになる」とコメントした。


(中略)


中国における「IOT」技術は、研究段階から実用化段階に向かっており、国家電力網や空港保安などの分野でIOT技術が登場している。海爾(ハイアール)集団は、全ての自社家電製品にセンサーを装備する計画だ。また、無錫新区無錫IOT工程センターは近く、上海世界博覧会(上海万博)および浦東空港と3千万元の「不正侵入防止マイクロ波センサーシステム」の受注契約を取り交わすという。すでに国民生活に入り込んでいる中国の「IOT」は、戦略レベルから産業化・実用化に向かいつつある。(編集KM)




それにひきかえ、日本の政策はどうでしょうか。

遅ればせながら、総務省の「IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会」で、2009年9月3日から、<IPv6によるモノのインターネット社会ワーキンググループ>が始まりました。

しかし、エネルギー・ハーベスティングは対象外です。そもそも、総務省の「ユビキタスネット」の構想には、エネルギー源をどうするかという観点が欠落しています。

このままでは、日本は完全に出遅れそうな状況です。今後のエネルギー・ハーベスティング市場拡大に向けて、できることはないでしょうか。


参考情報:
"Internet of Things in 2020 A ROADMAP FOR THE FUTURE"
(2008年9月5日、欧州委員会)
"Internet of Things An action plan for Europe"
(2009年6月18日、欧州委員会)
中国、「IOT」国際基準制定で主導権
(2009年10月23日、チャイナネット)
IPv6によるインターネットの利用高度化に関する研究会
(総務省)





posted by 竹内敬治 at 21:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | エネルギー・ハーベスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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